TEC CREATIVE PROJECT「ひかりとかみ」は、一枚の紙と光による、干支をテーマにした写真作品を募るイベントです。2回目の開催となる今回は、東京・大阪の撮影チームを中心に6組12作品の応募がありました。その中から社内投票の結果、「神蛇」がグランプリに決定しました。蛇は、神の使いとして崇められ、脱皮を繰り返すことから「再生」を連想し強い生命力の象徴とされてきました。突如現れ天に昇っていく神秘的な光景を描いたこの作品は、2025年に新たな展開を迎えるスタジオテックのイメージを表象するビジュアルとなりました。
01紙をえらぶ
01紙をえらぶ
1枚の紙という制約をどう捉えるか。蛇の胴体から繋がるイメージを表現する長い紙を検討していた結果、紙テープに辿り着きました。白い紙テープを一巻き33m全て使用し、蛇がトグロを巻いたように重ねることで複雑な立体をつくりました。
02アングルをさぐる
02アングルをさぐる
乱れたロープのように絡まった紙テープでいかに神秘的な蛇を表現するのか。アングル探しは手で形を探りながらファインダーとの往復を無数に繰り返しました。レンズにも巻きながら奥行きを表現することで、胴体なのか空間なのか分からないような不思議な表情にこだわりました。
03幻想的な光をつくる
03幻想的な光をつくる
幻想的な世界を表現するために、ガラス台を用意し、下からライトをあてるようセッティングしました。蛇の頭の部分に光をあてるために、クリップオンストロボを近距離で転がし、滑らかなグラデーションを作っています。
04光をあつめる
04光をあつめる
3灯目のライトは、トレペを貼ったフラッグ越しで背景の表情を作っています。ガラス台の下からの1灯と合わせ、中央部を明るくコントロールし、蛇の頭に視点が集まるよう、ライティングでビネット効果をつくっています。
ブラックライトという特殊な光源を用い、幻想的で生命感に溢れる蛇の姿を描き出しました。ミニマムな構成ながらも、視覚的なインパクトを最大限に引き出した作品です。
01紙をえらぶ
01紙をえらぶ
紙はくしゃっとしなやかに折れ、光を透過したときに豊かな表情をもつ素材を探求。その結果、理想的な質感を持つ素材として、ごく一般的なペーパータオルを選びました。
02ブラックライト1灯でつくる
02ブラックライト1灯でつくる
ブラックライトの蛍光灯に紙を巻きつけ、蛍光効果を利用した透過光で幻想的な表情を演出。光源はブラックライト1灯のみで、紙の質感を際立たせる微妙な陰影にこだわりました。
紙の素材感と影を活かし、鱗の表情を繊細に表現。まるで窓辺に現れた蛇が、しなやかに身体をくねらせながらゆっくりと進んでいるかのようなリアリティを感じさせる作品です。
01紙をえらぶ
01紙をえらぶ
蛇の身体を連想させる自然なムラと風合いのある紙を選択。光を繊細に柔らかく反射する素材を使用することで生々しい印象を抑えた表情に仕上げました。
02素材と影を組み合わせる
02素材と影を組み合わせる
影で蛇の鱗を表現する手法を模索する中で、偶然スタジオにあったワイヤーのカゴに着目。紙の質感と影の表情を光で丁寧に調整し、優しい光が差し込む窓辺のような印象に仕上げました。
縁起が良いとされる蛇の鱗を、斬新な発想で表現。細かな切り込みの入った梱包用クッションペーパーを採用し、広げたり曲げたりすることで生まれる、不思議な世界観が特徴の作品です。
01紙をえらぶ
01紙をえらぶ
ハニカム構造の紙製緩衝材。紙の特性を活かしながら環境にも配慮したこの素材から鱗のアイデアを得ました。丸めたり、ひねったり、引っ張ったりしながら、さまざまな表情を探りました。
02光の大きさと質にこだわる
02光の大きさと質にこだわる
細やかで複雑な形態をもつ紙に対し、最適な光の効果を追求しました。フラットなストロボ光を避ける為、ハニカムグリッドを装着した2ストロボヘッドを使用し直径約5cmのスポット光をつくりました。スリリングで表情豊かな光と影を演出しました。
「浄化と再生」を象徴する縁起の良い蛇の脱皮をイメージしています。透明感のある紙とライティングで抜け殻を爽やかに表現しました。光を透過した柔らかな陰影が、生命の移ろいと再生の美しさを際立たせています。
01紙をえらぶ
01紙をえらぶ
紙の選定は、軽やかで透明感のある半透明の質感と、手で裂いたときの自然な粗さにより、生命が抜け出した直後の柔らかな表情となることを重視しました。いくつか試した中から製図用のトレーシングペーパーを採用しました。
022色の光をつかう
022色の光をつかう
浮遊感を表現するため、ガラスパネルの上に被写体を置き下から光をあてました。さらに2灯のライトにそれぞれオレンジとグリーンのカラーフィルターをつけて、発色と混ざり具合を慎重に調整しました。